企業概要書の書き方~日本政策金融公庫の記入例~

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~絶対はずせない成功ポイント②事業計画編~

事業計画書は、これからどのような事業をやっていくのか?ということを記載していますので、日本政策金融公庫の企業概要書は「事業に対して融資する」という観点からも たいへん重要なものであると言えます。


ひとつ、はずせないポイントを挙げるとすると 「客観的な数字を記載するようにする」 ということですね。

「このくらいはいくと思うんですが・・・」という勘で書いたような 数字を並べるのではなく、見積書等で確認できるような客観的な数字を 記載する必要があるということです。

そもそも企業概要書がなぜ大事なのかというと、 面談をしてくれた担当者が融資の決定をするわけではない という点にあります。

融資の決定は担当者1人では決められないのです。 

面談の担当者は直接あなたの話を聞いてくれますが その上司はどうでしょうか。
担当者の説明と企業概要書からあなたに融資をするかどうかを 判断しなければなりません。 

あなたの事業計画と事業に対する思いというのは企業概要書を通じてしか その上司のもとには届かないのです。

だから企業概要書は大事なのです。

さて・・・・

N社長はこっきんに申請するために必要資料を作成していました。
こっきんに提出する書類の一つに「企業概要書」とはまた別に「創業計画書」というものがあります (以前は「開業計画書」という名称でした)。
まあ事業計画書のことですね。

このこっきんの創業計画書に大きな落とし穴があって、まんまとその”穴”に はまってしまいました。 

皆さんは同じ落とし穴に落ちる必要はありません。 

まずは以下をクリックしてください(こっきんHPにリンク)。

・こっきんの創業計画書【記入例】(PDF版209KB)

https://www.jfc.go.jp/n/service/dl_kokumin.html


このこっきんの創業計画書をさらっと見ていただくと、「あれっ、意外と簡単だ・・・」と思いませんでしたか?
そう、私も駆け出しのころ、当時このこっきんの記入例を見て、この通り書けばOKであると 思いましたので、社長に「きっと、日本政策金融公庫の記入例通りかけば 大丈夫。申請してみましょう」とアドバイスしました。

そして、日本政策金融公庫との面談後に、お客様から連絡が入りました・・・。

「こっきんさんからこんな計画書じゃ駄目だといわれました。」

私は、ギョッとしました・・・。

「ど、どうしてだろうか?日本政策金融公庫の記入例を見ながら一緒に作成したのに・・・」 と思いました。そのお客様は、こっきんの担当者から、「あなたの熱意が伝わらないね」と、 きつーいお言葉を頂戴したようでした。

(しかしながら、その日本政策金融公庫の担当者はきちんと指導もしてくれたそうです。)

それで、社長と一緒にあらためて日本政策金融公庫に提出した創業計画書を見てみると・・・、

確かにこっきんから指摘を受けた通りの「熱意も何も感じない無味乾燥な計画書だ」 と感じました・・・。

駆け出しとはいえ、コンサルタントとしてのリサーチ力のなさ、 経験の無さ、何とも言いようの無い空しさ、情けなさ、そして、お客様に対して 本当に申し訳なかったと強く感じました。

確かに、日本政策金融公庫の記入例を見てみると、「創業の動機は?」との質問に、

 ・夢だったから・・・
 ・近くによい店舗があったから・・・

また、セールスポイントは?との質問に、

 ・婦人向けには・・・商品を提供。
 ・工夫をして入りやすい店作りをする。

と書いてあります。

日本政策金融公庫の記入例をちゃんと見てみると当然気がつくべきことでした。

確かに、こっきんが公表している通りのトーンで書いては駄目だ!と・・・。 

実際は、もっと強い動機やセールスポイントがあるよなあ~とも思いました。 

「近くによい店舗」がないと開業しないような弱い動機なのか!とも感じ取れます。

日本政策金融公庫が公表しているのは、単なる記入例であって、実際のものではありません。 

そうです・・・こっきんが公表しているのは、単なる記入例、サンプルでしかないのです。

それぞれの起業家ごとに、事業内容も異なれば、起業への思いも異なるはずです。 

(しかし、自己資金も十分、連帯保証人も超立派な方がいらっしゃる・・・という方は 別なのかもしれませんが・・・。)

もう皆さんは、この点に関しては大丈夫ですよ。こっきんに申請する際は、 この点に十分留意して申請してください。

【日本政策金融公庫、新創業者融資申込み成功例】

今回は、前回の内容、「国金、新創業者融資申込み失敗例」に対して、メールを頂いた中に、こんなリクエストがありましたので取り上げてみたいと思います。

H様 (東京都品川区 不動産会社勤務)

今回の内容は「国金、新創業者融資申込み失敗例」でしたが出来れば 成功例も見てみたかったです。 業種ごとの違いはあるのでしょうがどのレベルまで掘り下げて書けば いいのかという部分について知りたいです。


貴重なご意見ありがとうございます!

そうですね。 成功例も少しずつ皆さんにお伝えしていこうと思っています。

ただ、一つの例をとって説明しても、全てのケースに当てはまるかというと、 なかなかそうではなく、一概にこうだから成功したとも言えないため、 説明しにくいというのも事実なのです。


実際、私のところに来ていただいたお客様のケースは、特殊であったり珍しい ケースが多いので、成功例として出すことに適していないものが多いのです。

ですので、融資成功の為のエッセンスのようなものをメルマガの中で お伝えしているつもりなのですね。

しかし、せっかくメールを頂いたので、今日は、参考になりそうなものを ピックアップして皆さんと共有しようと思います。

イタリアンレストランを開業したいというAさんです。


最初に相談に来ていただいた時にAさんが自分なりに書いてきてくれた 事業内容の説明は次の通りでした。 (プライバシー保護のため内容は多少変えています。)
※日本政策金融公庫の創業計画書でいうと左側に来る書類です。日本政策金融公庫のHPからダウンロードできるので参考に見てください。

●起業の動機
「15年間の飲食業の経験を生かして○○市内にリーズナブルでおいしい 本格派レストランを作りたいから」

●お取扱の商品・サービス
「無農薬野菜を使った料理を低価格で提供するイタリアンレストラン ランチタイムには、ビュッフェ形式でのサービスをする。」

●セールスポイント
「無農薬で育てた野菜を使った料理を中心とした、イタリアンのレストラン。 飲食業に15年携わり都内ホテルでの勤務経験も○年あるなど、本格的な 料理を提供できる。」

どうでしょうか。 最低限のことはしっかり書けていると思います。
しかし、もっと改善して、アピールを強く出来るところがたくさんありますね。

例えば、

・なぜ、○○市内に出店するのか。
・なぜ、無農薬野菜なのか。
・なぜ、リーズナブルに出すのか。(採算は合うのか?)
・出店に当たりこだわりはないのか。

という、疑問が出ると思いますが、本人にその点を質問してみると、 当然その理由はたくさんあってドンドン出てくるわけです。

そういうところを、もっと入れてアピールしたほうが断然説得力が増します。

【改善後】

●起業の動機
「現在まで15年間飲食業に携わり、その間○○シェフで有名な○○レストラン、 ○○ホテルでの勤務経験もあり本格的な技術も学びました。
街中にあるレストランと言えば、チェーン展開しているファミリーレストランが 立ち並び、安いけどアルバイトが作っている料理を出すレストランばかりです。 最近では、食の安全性なども社会問題となることも多く、安心して外食できる 環境は少なくなったと言えます。
私は、自分の経験を生かし、無農薬野菜を使った安心できる食材で本格的な 料理をリーズナブルに楽しんでいただきたいという思いから、生まれ育った ○○市に自分のレストランを作りたく起業を志しました。
実家が農家をしているので、無農薬野菜はタダに近い料金で仕入れることが 出来ます。」

●お取扱の商品・サービス
「無農薬野菜を使った本格料理を同レベルのレストランと比較して2~3割ほど 安い料金で提供できるイタリアンレストランです。
野菜の仕入先が実家なので、こだわった素材を安価で仕入れることが出来ることに より実現できる価格です。
店内は、ナチュラル志向を取り入れた内装にして、心身ともにリラックス頂ける 環境作りをし、癒しの空間も提供します。
ランチタイムには、ランチビュッフェを取り入れ、主婦層からの支持を集め、 地元に密着したコミュニティ空間を提供できる場にします。」

●セールスポイント
「無農薬野菜を使った安心できる食材で本格的な料理をリーズナブルに食べられる イタリアンのレストランです。
15年間飲食業に携わり、その間○○シェフで有名な○○レストラン、○○ホテル などで技術を学んだ実績により、本格的な料理を提供できる。
実家が農家をしているので、無農薬野菜はタダに近い料金で仕入れることが 出来るので、同レベルのレストランと比較して2~3割ほど安い料金で提供できる。
生まれ育った地なので、人の流れや行動パターンなどもある程度分かっているので経営の対策を立てやすい。」

いかがでしょうか。

同じ、内容のアピールポイントでもこれだけ膨らますことが出来ます。 3つの欄では、何度も同じようなことを言い方を変えて書いてます。

「同じことばっかり言ってるけど大丈夫?」と、思う方もいらっしゃるでしょう。

全ての欄で違うことを書かなければならないと言うルールはありません。 それよりも、自分のアピールできるポイントをいかに相手に伝えるかが重要です。

これだけ、アピールされたら担当者も頭に入るでしょう。

実際、担当者がここの欄をどれほど注意深く読んでいるか分かりませんし、 どこまで重要視しているかも担当者によって違うでしょう。 もしかしたら、読み飛ばされているかもしれません。

ですので、特に伝えたいことだけを集中して伝えてあげることが重要です。

伝えたいことがたくさんあって書ききれないならば、別紙参照として、 ワードで書いた資料を渡すのも良いでしょう。

今日、挙げた例は、ほんの一例です。 あくまでも、金融機関は、事業内容の説明、資金計画、自己資金など総合的に 判断して融資の可否を決めているので、この事業内容の説明を提出したおかげで 融資が成功したと言うわけではありません。

あくまでも成功した時の資料の一部ですので、その点は予めご了承下さい。

質問をしてくれたHさんをはじめ、皆さんの参考となれば幸いです。 また、例として使わせていただいたAさんのご協力に感謝申し上げます。

みなさんもこれらのことを意識してみてください!

 

事業計画書作成4つのポイント



①一目で全体像がつかめるように目次や総括表をつける。


②平易な文章で書き、業界用語や専門用語などには語彙の説明をつける。


③グラフや図解や写真を出来る限る使ってビジュアルな表現を心がける。


④具体的資料(勤務時代の実績を証明するもの、自分で作成した販促物の実物等々)があれば添付する。



事業計画書の3本柱


①事業内容(事業コンセプト)

・起業の動機
・起業の目的
・期待できる効果

②基本計画(具体的事業プラン)

・事業を実現させ、成長させるための戦略
・事業の強み弱みの分析
・事業の最終目標地点

③収益予測

・開業資金とその調達方法
・収益の予測
・今後の成長予測


事業計画書を作ろう ~事業コンセプト~

融資先の担当者は非常にたくさんの開業予定者と会っているので氏名を覚える余裕はなく、これと思う会社は事業内容で記憶することが多いのです。ですから、事業内容については何がしかのインパクトが必要です。
新規性やオリジナリティ、他との差別化、優位性を強く感じさせるようなものを目指しましょう。


(1)あなたの経歴・キャリア

最初に、開業予定者であるあなた自身の経歴やキャリア、資格などを記載してください。

その業界に長くいるなら、これまでの職務経験は貴重な実績証拠です。

もし、未経験の世界に飛び込むなら、その専門知識をどのように取得したのか、どんなパートナーを持っているのかなどを書くべきですね。

ただ、さして交流もないのに権威ある人物の名前を出したり、名刺のコピーを並べたりというのは、かえってマイナスの印象を与える恐れがあります。


(2)事業の全体像

次に、起業の動機や目的、どのような効果を期待しているのかなどを書きながら、事業コンセプトを明確にし、事業の全体像を伝えます。
事業をやろうと考えた経緯や動機は、あなたの熱意をアピールする重要な箇所ですので、ぜひ力点を置きたいものです。
ただし、意欲の空回りと受け取られないよう、現在の市場動向や何を武器に参入するのか、最終的にどんなポジションに持ち込むつもりなのか、などを盛り込んでください。


(3)市場動向

市場動向については、現在のマーケティングデータや消費者ニーズ、ターゲット像、競合する事業などわかりやすく解説します。

新たな市場を開拓する場合は、潜在的ニーズの裏付けを取ることも忘れずに。技術面・製品面など得意分野の
記述ばかりが充実して、マーケティング戦略部分は手薄になっている事業計画書も目立つので、この部分は時間をとって調査検討すべきですね。

以上「事業コンセプトを書く際の留意点」について述べました。

基本計画(具体的事業プラン)や収益予測を行う際にには気をつけないといけないポイントは多々出てきます。
そして具体的にどういうことなの?
ということについては、個々の事情によってまったく違います。

個々のケースに合わせてアドバイスいたします。

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